死亡保障、いくらが正解? 多い・少ないの前に、決め方があります

死亡保障、いくらが正解?

「死亡保険、いくら入ってますか?」

この質問、けっこうな確率で答えが返ってきません。

金額が出てきたとしても、
次の「どうして、その金額にしたんですか?」で止まってしまう。

すすめられるまま。
独身のときのまま。
子どもが生まれたとき、なんとなく増やした。

ほとんどが、このどれかなんですよね。

実は、私も

夫婦で500万円しか、ありませんでした

えらそうに書いていますが、私も同じでした。

以前、パパの知り合いに保険屋さんがいたんです。
どこかの保険会社に属しているわけじゃなくて、フリーでやっている方。

「会社に縛られてないから、公平に、いちばんいいものを選んでくれるよ」

パパにそう言われて、じゃあお願いしよう、と。
死亡保障だけじゃなく、変額保険という貯まるタイプのものも、医療保険も。
何の知識もないまま、言われるまま入りました。

あとになって、自分で中身を見たんです。

保険証券を見て驚くママ。死亡保障 夫婦あわせて500万円

死亡保障、夫婦あわせて500万円。

……全然、足りてなかった。

その保険屋さんが悪い、という話じゃないんです。
あのときの私が、その金額が多いのか少ないのかを判断する物差しを、ひとつも持っていなかった。それだけの話で。

でもこれ、責める話でもないと思っていて。
だって決め方を教わる機会って、どこにもないんですよね。

だから今日は、その決め方だけを書きます🌱
これが分かると、いま入っている保険が多いのか足りないのか、自分で言えるようになります。

01まず、ここから

順番が、逆になっています

保険を考えるとき、ほとんどの人が
「いくらの保険に入るか」から考えます。

でも、先に出すのはそこじゃないんです。

先に出すのは、「いくら足りないか」

これから必要なお金 −(入ってくるお金+いまあるお金)= 保険で用意する額
保険の金額は「決める」ものじゃなくて「出てくる」もの

順番を逆にすると、何が起きるか。

金額の理由が、一生わからないままになります。

だから見直すこともできないし、
多いのか足りないのかも、判断できない。

ぐちゃぐちゃになってしまう原因って、ほとんどここなんです。

🌱 ここが土台保険は、足りない分を埋めるためのもの。埋める分がなければ、入らなくていいんです。
02いちばんの見落とし

「入ってくるお金」を、数えていますか

さっきの引き算で、いちばん忘れられているのがここです。

ここから先は、ひとつのご家庭を思いうかべながら読んでみてください。
この4人家族で、最後まで話を進めていきます。

この家族で考えます。パパ38歳会社員、ママ36歳パート、上の子8歳小2、下の子5歳年中、住宅ローンあり
パパ 38歳・会社員/ママ 36歳・パート/上の子 8歳・小2/下の子 5歳・年中/マンション・住宅ローンあり

この家で、パパに万が一のことがあったとき。

実は毎月、お金が入ってきます。遺族年金です。

これが、思っているよりずっと大きいんですよ。

入ってくるお金
遺族基礎年金
11万円
遺族厚生年金
5〜7万円
毎月
16〜18万円

下の子が高校を出るまで、毎月これが入ってきます

国民年金と厚生年金の2段。遺族年金として毎月16〜18万円

遺族基礎年金は、子どもがいる家庭に出る年金です。
まず年84万円ほど。そこに、子ども1人あたり24万円ずつ足されます(2人目まで)。

子どもが2人なら、月にして11万円ぐらい。

そこに、会社員なら遺族厚生年金が上乗せされます。
パパが将来もらうはずだった年金の、4分の3です。

「まだ働いて数年だから、少ないんじゃ?」
そう思いますよね。

でもここ、働いた期間が短くても25年ぶん働いたことにして計算してくれる決まりがあるんです。だから、若いご家庭でもちゃんと出ます。

🌱 やることここを知らないまま組んだ保険は、ほぼ確実に多すぎます。まずは「いくら入ってくるか」を調べる。ねんきん定期便で、だいたい分かりますよ。
03ここが本題

その遺族年金には、終わりがあります

じゃあ月16万円入ってくるなら安心かというと、
そうでもないんです。

遺族基礎年金は、下のお子さんが高校を出る年の3月で終わります。
正確には、18歳になった年度の終わりですね。

この家族だと、その月から11万円が消えます。

そして、その直後に来るもの。

遺族基礎年金 月11万円は下の子が高校を出る年の3月で終わり、その直後に大学の費用のピークが来る

年金が切れる場所と、教育費のピークが、ぴったり重なるんです。

40代以降の妻には、別の上乗せ(中高齢寡婦加算)がつく場合もあります。ただ、月5万円ほど。
大学の費用を埋めるには、正直、足りません。

だから、必要な保障は「全部でいくら」より
「どの時期に、いくら足りなくなるか」で見てほしいんです。

「3,000万円あれば安心」みたいな大きい数字だと、
この谷が、まったく見えないんですよね💦

🌱 見るところ見るのは毎月いくら・いつまで。この形で持てると、多すぎることも、足りないこともなくなります。
04形のはなし

必要な額は、毎年へっていきます

もうひとつ、知っておいてほしいことがあります。

必要な保障額って、お子さんが小さいほど大きくて、独立が近づくほど小さくなるんです。

あと18年ぶん必要なご家庭と、あと3年ぶんでいいご家庭。
同じわけが、ないんです。

必要な額は子どもが小さいころが最大で、独立が近づくほど小さくなる
白い部分が、だんだん「余っていく」ところです

ずっと同じ金額の保障を一生持ち続けると、
この形とだんだんズレていきます。

一生ずっと続く保障が向いている方も、もちろんいます。
亡くなったあとに残す財産の整理など、目的がはっきりしている場合ですね。

ただ、子育て中の「もしも」に備える目的とは、別のもの
貯める目的と守る目的を1本に混ぜると、どちらも中途半端になりやすいんです。

05あるある

ぐちゃぐちゃになりやすい、4つのパターン

実際に保険証券を見せていただくと、
だいたいこの4つのどれかなんです。

ぐちゃぐちゃになりやすい4つのパターン。独身のときのまま/保険料が重くて足りていない/入っているのがパパの分だけ/住宅ローンがペアローン
その1独身のときのまま
結婚前に入った保障が、そのまま続いている。守る人が増えたのに金額は当時のまま。いちばん必要な今、足りていない状態です。
その2保険料が重くて、必要な額に届いていない
貯まるタイプで入ったら保険料が高くなって、金額を下げて調整した。いちばん大事な「足りない分を埋める」が、いちばん先に削られているんです。
その3入っているのが、パパの分だけ
いまは共働きのご家庭がほとんどです。ママの収入も、しっかり家計の柱になっている。
なのに保険はパパの分しかない、というのが本当に多いんです。ママにもしものことがあったら、その収入がまるごとなくなります。
その4住宅ローンが、ペアローン
「団信があるから、家のローンは消えるでしょ」と思っていませんか。
ペアローンだと、消えるのはパパの分だけ。ママのローンは、そのまま残ります。住むところのお金が半分残るので、ここは大きいです。
🌱 その3について専業主婦のご家庭なら、収入が減るわけではないので、基本は要りません。問題は、共働きなのにパパの分しか入っていない場合。ママの収入がなくなった前提で家計を見たことがあるか、なんです。
06まとめると

この質問に答えられたら、大丈夫です

見るところは、そんなに多くありません。

1足りているか
毎月足りない金額 × 下のお子さんが独立するまでの年数。この形で出しましたか?
2多すぎないか
遺族年金と、いまある貯金を引きましたか?
3形が合っているか
必要な期間だけの保障に、なっていますか?

ぜんぶ答えられたら、その保険はあなたが選んだ保険です。

金額の大小は、そのあとの話。
理由がある保険は、あとから見直せますから🌱

金額に、理由はありますか? 足りているか・多すぎないか・形が合っているか

📋 覚えておいてほしいこと

スクショして、保険証券と一緒に見てください

この数字の前提

遺族基礎年金 年84万7,300円、子の加算 24万3,800円(第1子・第2子)・8万1,300円(第3子以降)は2026年度(令和8年度)の金額。毎年ちょっとずつ変わります。

遺族厚生年金は、亡くなった方の厚生年金部分の4分の3。加入期間が25年に満たない場合も、25年加入したものとして計算されます。金額は収入と加入期間で変わるので、月5〜7万円は説明のために置いた目安です。

中高齢寡婦加算は、40歳以上65歳未満などの条件を満たす妻につく上乗せ。全員につくわけではありません。

遺族年金には、残された方の収入による条件(年収850万円以上だと対象外)もあります。共働きのご家庭は、ここも確認してくださいね。

住宅ローンの団信は、それぞれが借りている分にかかります。ペアローンならパパの分だけが消えて、ママの分は残るという意味です。連帯債務で夫婦ふたり分の団信をつけているなら、また別。ご自分の契約を見てくださいね。

02で出した4人家族は、話を分かりやすくするために置いたものです。金額はご家庭ごとに、まったく変わります。

ご家庭ごとの金額は、ねんきん定期便とねんきんネットで確認できます。

𓂃𓈒𓏸

保険の話になると、
「何に入るか」が先に来ますよね。

でも本当に決めたいのは、
いくら足りなくて、いつまで必要かのほう。

ここさえ分かっていれば、
すすめられても、こわくないんです。

多く入っていた方は、その分を今の暮らしに戻せます。
足りていなかった方は、いま気づけてラッキーです🧡

保険って、入るために考えるものじゃなくて、
安心して今を使うために考えるものだと思っています。

「で、結局うちはいくらなの?」

ここまで、考え方の話をしてきました。
でも本当に知りたいのは、そこですよね。

数字で出せるシミュレーター、
作ってあります。

しかも、インスタで
もう配っているんです。

——もう、受け取っていますか?
まだなら、ちょっともったいないです🌱

遺族年金だけで足りるの?(インスタのリール)

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